このようなお悩みにお答えします。
この記事でわかること
- シャドーイングの効果
- シャドーイングの種類
- シャドーイングのやり方
- シャドーイングのコツと注意点
英語学習をしている人は聞いたことがあるであろう「シャドーイング」。
みんなやっているみたいだけど、実際どのように行っていけば良いのでしょうか。
また、その効果やコツなどはどういったものなのでしょうか。
今回はシャドーイングのやり方から効果、コツまでを併せてご紹介したいと思います。
評価 | |
サービス名 | シャドテン |
1回分 | 約700円 |
特徴 | シャドーイング特化 |
おすすめの人 | リスニング力を本気で伸ばしたい人 |
それでは「シャドーイングとは?やり方とコツ、効果を解説」いってみましょう!
シャドーイングとは
シャドーイングとは、シンプルに「聞いた音声を声に出してすぐにリピートする方法」です。
元々は音声知覚や吃音症の研究の手法として使われていました。
そのうち第二言語取得のための練習法として応用されるようになりました。
主に「リスニング能力」や「スピーキング能力」、「リテンション能力(聞き取った内容を記憶しておく能力)」の向上を狙って利用します。
ただし、「第二言語を取得するためのシャドーイング」と「リテンション能力を向上させるためのシャドーイング」など、目的によって色々なシャドーイングがあります。
シャドーイングの4つの効果
シャドーイングを実践したら、どのような効果があるのでしょうか。
シャドーイングで期待できる4つの効果を紹介します。
シャドーイングでは、主に次の効果を狙っていきます。
シャドーイングの4つの効果
- 「聴く」能力の向上(リスニング能力の向上)
- 「発音」能力の向上(スピーキング能力の向上)
- 「記憶」能力の向上(リテンション能力向上)
- 「発声」能力の向上(プロソディ能力の向上)
それぞれ見ていきます。
「聴く」能力の向上
まずは、「聴く」能力の向上(リスニング能力の向上)です。
シャドーイングは、聞いた音声を素早く正確にリピートしていくので、正しく素早く聴く能力が鍛えられます。
リピートするためにしっかり聴こうとするので、自然とリスニング集中モードを作り出せますね。
個人的には以下の順番で慣れていくのがおすすめです!
シャドーイング音声(教材)の順番
- 英語学習系(教科書系)の音声
- ニュース系(アナウンサー系)の音声
- エンタメ系(映画・ドラマ系)の音声
- 日常系(芸能人・一般人インタビュー、vlog系)の音声
「発音」能力の向上
次に、「発音」能力の向上(スピーキング能力の向上)です。
聞いた音声をマネするので、正しい発音を身につけていくことができます。
ただし、お手本とする音声のクセによって左右されるので、音声(教材)選びはしっかり行いましょう。
例えば、イギリス英語やアメリカ英語など国によっても異なりますし、映画やドラマの内容によっては中世だったり、近未来だったりで現代ベーシックな英語じゃない場合もあります。
おすすめは、「自分の好きな話し方をする人や憧れている人の作品、インタビュー動画」です。
理想をコピーすることでカッコいい英語のクセを盗みましょう!
「記憶」能力の向上
3つ目は、「記憶」能力の向上(リテンション能力向上)です。
文章を見ないでシャドーイングをする場合は、瞬間的な記憶力も必要になります。
一瞬で相手が言ったことを記憶して繰り返すことで、自分が何を聴いたのかを頭の中でイメージして整理できるようになるでしょう。
例えば、より多くの単語を記憶できたとしたら、仮に全て聞き取れなくてもパーツを組み合わせて文章(正解)を作り出すことが簡単になりますし、キーワードを覚えておくことで内容が理解しやすくなります。
内容を記憶できれば、実際の英会話をするときにスムーズに会話が進んでいきます。
e.g.)
元の文章
Hey I saw you last night. You're at the central park with someone, weren't you? Who's that? I bet you finally got a boyfriend or something like that.
ねえ、昨日の夜見かけたんだけど、中央公園で誰かといなかった?誰なのよアレ。彼氏でもできたんじゃないの。
Hell nah, that's just my brother. I wish I had though. What about you? I heard something from Katy.
そんなわけ〜。ただの兄弟だよ。彼氏だったらよかったわ。そっちはどうなのよ。ケイティからなんか聞いたんだけど。
記憶できた内容パターン1
Hey I last night. You were at with someone, ? Who's that? I you boyfriend or .
Hell nah, my brother. I wish . What about you? I heard something from .
記憶できた内容パターン2
Hey I saw you last night. You were at with someone, weren't you? Who's that? I bet you boyfriend or somthing like that.
Hell nah, that's just my brother. I wish . What about you? I heard something from Katy.
パターン1よりパターン2の方が情報が多くて話の内容が理解しやすいです。
また、キーワード:「boyfriend」が頭に残っていないと、「something from Katy.」の内容が推測できないですね。
「発声」能力の向上
最後は、「発声」能力の向上(プロソディ能力の向上)です。
英語が理解できて英文を組み立てることができても、そのリズムや文中のイントネーションがぐちゃぐちゃだと伝わりにくくなってしまいます。
単語だけでなく、文章の中にも抑揚があったりするのでそこもマネしちゃいましょう。
シャドーイングでスムーズな発声を身につけることで、より自然な英会話に近づくことが期待できます。
例えば、話すときに区切りがおかしかったりすると日本語でも違和感がありますね。
e.g.)
ねえ昨日、の夜見かけたんだけど、中央公園で誰か、といなかった?誰、なのよアレ。彼氏、でもできたんじゃないの。
そんな、わけ〜。ただの兄弟、だよ。彼氏、だったらよかったわ。そっちはどう、なのよ。ケイティ、からなんか聞いたんだけど。
シャドーイングの種類
シャドーイングは、目的によって以下の種類に分けられます。
シャドーイングの種類
- プロソディ・シャドーイング
- コンテンツ・シャドーイング
- マンブリング
- リピーティング
- レシテーション
- パラレル・リーディング
それぞれ見ていきます。
①:プロソディ・シャドーイング(プロソディック・シャドーイング)
一般的に「シャドーイング」と呼ばれるものは「プロソディ・シャドーイング(プロソディック・シャドーイング)」を指します。
「プロソディ」とは「韻律」と訳され、「音の強弱・長短・高低、同じ音や似た音の反復などによって作り出される言葉のリズム」を意味する言葉です。
このシャドーイングでは、意味の解釈に注意を払う必要はなく、聞いた音声を正確に素早くリピートすることを意識します。
ある研究では、特に初心者において効果が大きいという研究結果が出ています。
5. Conclusion and Further Study
In particular, the comprehension speed of learners with low proficiency was accelerated.
②:コンテンツ・シャドーイング
先述の通り、一般的なシャドーイングは、単に聞こえた音声を同じようにリピートしていくものです。
しかし、コンテンツシャドーイングでは、シャドーイングをしながら内容理解にもフォーカスしていきます。
シャドーイングの比較
- 音声知覚=プロソディシャドーイング
- 音声知覚+内容理解=コンテンツシャドーイング
そのため、コンテンツ・シャドーイングは、通常のシャドーイングが満足にできるようになった後に仕上げとして行います。
③:マンブリング
マンブリングは、ウォーミングアップのようなものです。
声を出さず空気だけで行ったり、ボソボソした独り言のようにシャドーイングを行います。
自分の声に邪魔されずに音声を追えるので、実際のシャドーイングよりやりやすいです。
逆にいうと、マンブリングの状態でその音声が難しいと感じた場合はもう少し難易度を下げるべきでしょう。
④:リピーティング
リピーティングは、文章ではなくさらに細かく区切ってリピートする方法です。
なんとなくで文章単位のシャドーイングを続けてしまうと、脳内の記憶にある”クセ”で正しくない発声、発音、リズムでシャドーイングを行なってしまう場合があります。
それを避けるためにも、リピーティングを行うことで、まずは正しい内容をインプットさせましょう。
⑤:シンクロ・リーディング(パラレル・リーディング)
テキストを見ながらシャドーイングを行うことをシンクロ・リーディング(パラレル・リーディング)といいます。
音声を参考に、発音や強弱など、その文章を読むためのコツを掴むのがポイント。
テキストがある分、文章そのもの(何を言っているのか)を気にする必要がなくなります。
⑥:レシテーション
シャドーイングとは少し違うのですが、レシテーションは暗唱の進化形になります。
1つのエピソードを身振り手振りを加えてスピーチする方法で、主に学校などでコンテストも開催されています。
スピーキングの総まとめとして行いたい学習法です。
プレゼン等にも活きてくると思います。
おすすめのシャドーイングのやり方
ここからは、ぼくがおすすめするシャドーイングの方法をご紹介します。
ご紹介するのはベーシックなやり方になるので、自分なりのやり方にカスタマイズしてみてください。
①:テキストを使ってリスニングをする
まずは、テキスト(英文)を使ってリスニングをしましょう。
全体的にサーっと確認して、わからない単語や気になる箇所はチェックしておきます。
また、区切るポイントなど、自分なりに読みやすいようにメモをとっておきましょう。
②:単語の意味や発音を調べる
先ほどチェックした単語の意味や発音を調べます。
シャドーイングを行う前に準備をしておきましょう。
③:マンブリングで慣らす
一通り準備ができたら、マンブリングで慣らしていきます。
この段階でやっぱり難しいなと感じた場合は、もう少し簡単な教材に変えてみましょう。
④:テキストを読みながらシャドーイング
いよいよシャドーイングを行っていきます。
最初はテキストを読みながら何回か試してみましょう(シンクロ・リーディング)。
シャドーイングをする時は、確認・比較用に必ず録音しておいてください。
終わった後に怪しいところがあった場合は、リピーティングで修正しておきましょう。
⑤:録音確認後にシャドーイング
録音を確認して、音声と違っている箇所を修正しながらテキストありでシャドーイング(シンクロ・リーディング)を繰り返します。
音声と大体同じように聞こえるまで続けてみましょう。
⑥:テキストなしでシャドーイング
発音やアクセントなどが音声と大体同じようにできるようになったら、テキストなしでシャドーイングを行ってみましょう(プロソディ・シャドーイング)。
ここでは音声(お手本)の定着を目指します。
⑦:内容を理解しながらシャドーイング
次は、内容を理解しながらシャドーイング(コンテンツ・シャドーイング)を行います。
このとき、可能であれば音声のシチュエーションを想像して、表情や身振り手振りもできるとよりいいですね!
最後に、1回目に録音した自分の音声とコンテンツ・シャドーイングで録音した自分の音声を聴き比べてみましょう。
1回目と比べて自分の英語がしっかりと改善されているかと思います。
シャドーイングのコツや注意点
最後にシャドーイングを行う際のコツや注意点をご紹介します。
1セット10〜30分くらいの短いセットにする
1セット10〜30分くらいの短めに設定しましょう。
時間が短い方が、ダラダラせず集中して取り組めるのでおすすめです。
筋トレなどもそうですが、取り組む時間をあらかじめを決めることで「やる気スイッチ」を入れることができます。
最初はキレイな英語を優先的に
初めのうちはキレイでわかりやすい英語で練習するのがおすすめです。
クセが強かったりスラングが多いと難易度が上がるので、そういった英語は慣れてきてから徐々に試していきましょう。
MJ and Adam Show ネイティブ英会話トークショーは、アメリカ出身のMJとカナダ出身のAdamによるトークショーチャンネルです。
彼らの英語は発音もテンポも聞き取りやすく、日本に関する話題を用いてくれることが多いので初心者にはおすすめです!
慣れてきたら、Netflixなどでお気に入りの作品や俳優さんでシャドーイングを試しましょう。
Netflixでの英語学習についてはこちらで紹介していますのでぜひチェックしてみてください。
こちらもCHECK
【字幕・音声】Netflixを使って効率よく英語学習をする方法【拡張機能】
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自分なりのやり方を見つける
これが一番重要です!
英語の勉強法や学習法は、いろいろな人がいたるところで無数に紹介しています。
もちろん、どれもその人にとっては最良の方法なのです。
ただし、自分に最適なのかどうかは自分でやって試すしか確認する術はありません。
いろいろな方法を試して、自分なりにカスタマイズをして自分に合った最高のメソッドを見つけましょう!
BoK流のやり方
ぼくの場合は、自分の興味のある「学習系ネイティブスピーカー」の動画を使って練習していました。
やり方は先ほどご紹介した方法とあまり変わりはないですが、「教材を頻繁に変えない」ことは大事だと思います。
ある程度その教材をマスターしてから次に進まないと、せっかくそのお手本が自分のものになりかけているのにそれがなくなってしまいます。
シャドーイングはいわばモノマネなので、頻繁にその対象を変えていたらクオリティは低いままになってしまいますね。
個人的にスラングをバンバン使ったネイティブのような会話に憧れはありますが、会話の基本はやはりしっかりとした基礎が重要です。
むしろ、めちゃくちゃ崩れた英語を話している方が割合的には少ない気がします。
たまに、すごく早口でたくさんを一気に話す方もいるので、そういった音源を使ってその対策もできるといいのかなと思います。
また、シャドーイングと呼んでいいのかわかりませんが、好きなラップ曲を使ってのマンブリングはめっちゃくちゃやっています。
どちらかというと倍速系のラップをマネするのが気持ちいいだけなのですが、その甲斐あってか会話中に頭の中で自然とリズムが整うような文章が出来上がったりします。
ネイティブと同じように会話ができているかと言われればNOですが、シャドーイングのおかげで少しは寄せて話せるようになっている自負はあります。
実際、ありがたいことに初めましての英語話者には「英語うまいやんけ」と褒めていただけますね。
シャドーイングとは?やり方とコツ、効果を解説まとめ
いかがでしたでしょうか。
シャドーイングは、リスニング・スピーキングをしっかり伸ばしてくれます。
筋トレと同じで、何事も継続が大事です。
いろいろやり方はあれど、自分に合ったやり方を見つけて楽しめるように学習してくださいね。
また、シャドーイングと一緒に実際の会話の練習もできるとよりいいです。
周りに英会話をする環境がない方は下記の記事を参考にしてきてください。
【準備中】
それぢわ_(:3 」∠)_